新築と中古はどちらが良い?選択時3つのポイントも解説!
2024.05.27
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不動産購入の検討を始めたときに出てくる選択肢に「新築」と「中古」があります。
日本では新築志向が強いため「新築を買えなかったから中古を検討する」といった流れで、多くの方が考えます。
しかしながら、メリット・デメリットを把握し、ポイントを押さえれば「中古住宅でも十分!そのうえで価格も抑えられる!」ということも少なくありません。
本記事では新築と中古のメリット・デメリットとともに、それぞれを選択する際の3つのポイントについて解説しています。
不動産購入の検討を始めたという方は、ぜひ参考にしてみて下さい!
中古住宅のメリット・デメリット
中古住宅は新築から2年以上、もしくは過去に人が住んだことがある住宅のことです。
国土交通省が発表した令和5年度「住宅経済関連データ・既存住宅の流通市場」では、中古住宅(既存住宅)の流通シェアは全体の14.5%(平成30年時点)ということです。
住宅を新築で購入している買主が多く見られますが、具体的にどのようなメリット・デメリットが有るのでしょうか。
中古住宅のメリット
物件価格が安い
新築住宅と比べると中古住宅は安価に抑えられるので、購入しやすいことが最大のメリットです。
価格が安ければ物件選択の幅も広がるでしょう。
一般的に木造住宅は築20年以降、コンクリートの住宅は築30年以降で大きく値下がりします。
建物の築年数が経過すればするほど安く物件価格が設定されていることが一般的です。
購入前に近隣情報を得られる
新築住宅では近所や近隣の居住者の情報が分からないことがほとんどです。
一方で中古住宅は売主から近隣情報を得られるため、近所にトラブルの原因になるようなことがないか確認してから契約できます。
そして、告知義務があるために売主は正しい情報を伝えなければならないのです。
一般的にイメージする告知事項は建物内で人が亡くなることや事件や事故などですが、買主による購入検討に影響を及ぼす事項も告知事項に該当します。
そのため、隣人トラブルを抱えている物件だとしても、買主は確認してから契約することが可能です。
その他にも道路の交通状況や近隣の商業施設や利便施設についても売主から確認できることは中古住宅ならではと言えるでしょう。
中古住宅のデメリット
築年数が経過している
新築から時間が経過しているので、その分建物の寿命が短くなります。
建物には国が定めた法定耐用年数が設定されていて、建物の資産価値がこれくらいでなくなる期間を示しています。
建物の構造・用途によって以下のように分類されています。
種類 | 事業用 | 非事業用 |
木造一戸建て | 22年 | 33年 |
木造モルタル一戸建て | 20年 | 30年 |
鉄骨造(主要な鉄骨の厚みが3mm以下) | 19年 | 28年 |
鉄骨造(主要な鉄骨の厚みが3mm以上4mm以下) | 27年 | 40年 |
コンクリート造のマンション | 47年 | 70年 |
出典:国税庁「主な償却資産の対応年数表」
出典:国税庁「減価償却費の計算について」
もちろん、法定耐用年数を過ぎているからと言って住めなくなることはありませんが、資産価値がなくなることを把握しておく必要があります。
リフォームや改修が必要
中古住宅のデメリットとしてリフォームや改修が必要になることが挙げられます。
設備や内装がきれいに保たれていて、十分使用に耐えられる状況でも住宅設備や壁紙などの内装を交換する人は少なくありません。
建物には定期的なメンテナンスが必要なことは新築住宅でも同様ですが、改修してみたら思ったよりも建物の状態が悪く想定外の費用が発生した、という可能性もあります。
こうしたリフォームや改修などの費用も見込んで中古住宅を購入する必要があるのです。
新築住宅のメリット・デメリット
住宅購入の主流である新築住宅についてメリット・デメリットを解説します。
新築住宅のメリット
最新設備
新築住宅に用いられる住宅設備や建物仕様には最新のものが用いられます。
そのため、キッチンやトイレ、お風呂などの水回りは使いやすく、掃除しやすいでしょう。
外気に触れる屋根や外壁、サッシなども断熱性や耐久性に優れたものが使われるので、住み心地が良くて快適です。
建物の耐震性能も高いので、地震の被害に対しても安心を得られるでしょう。
特別感
新築住宅に初めて入居し、住み始めることは特別感があるものです。
すべてが新しくて気持ちの良いものでしょう。
建築会社や売主による保証も得られるので、隠れた不具合への心配を減らせることもメリットです。
新築住宅のデメリット
価格が高い
中古住宅と比べて高額で、不動産相場や建築費にも左右されやすいものです。
昨今では円安や原材料不足による建築資材の高騰や、法令の改正による設備仕様のグレードアップなどが原因で建物価格が高額になり、物件価格にも反映されています。
新築住宅は価格が高額ですが、相場や建築費などの影響も強く受けることにより、同じ建物を建てても高額になってしまうことがデメリットです。
入居した瞬間に資産価値が下がる
新築住宅は入居した瞬間に中古住宅になってしまうため、資産価値が減少します。
特に注文住宅などでは土地に対する建物価格の割合が大きいため、資産価値が2割以上下がることもあるのです。
住宅ローンを組んで新築住宅を購入し、数年で売却すると住宅ローン残債は減っていないのに、売却価格だけが大きく下がっていることも考えられるでしょう。
新築と中古を選択する際の3つのポイント
新築と中古のメリット・デメリットを比較し、ポイントを押さえることで新築と中古のどちらが良いか選びやすくなります。
新築と中古、選ぶための3つのポイントを解説します。
中古住宅は修繕費を検討しよう
中古住宅の購入では住まいの快適性を上げるための住宅設備の交換や、好みの内装に仕上げるリフォームを検討することが一般的です。
購入直後のことを考えてリフォーム費用を検討することも重要ですが、外壁や屋根などの塗替え、改修の将来的に必要な改修費を検討することも重要です。
一戸建ての場合は外壁の塗替えだけで100万円以上の費用が必要になります。
マンションの場合では長期修繕計画に沿って改修が計画されますが、長期修繕計画後には修繕積立金が上昇することも珍しくありません。
購入時に必要なリフォーム費用と中長期的な修繕費用を検討することが中古住宅を購入する際のポイントです。
新築住宅は価格が適切か確認!
新築住宅購入を検討する際には販売価格に対して「買えるか買えないか」が重要になります。
しかしながら、周辺相場と見比べてその価格が「割高」か「割安」かを判断する人は少ないものです。
「この物件はあちらの物件より300万円高い」などの単純な価格の比較ではなく、どうして高いのか・安いのかを比較し、判断する必要があります。
判断材料の一例としては以下のものがあります。
- 敷地・延床面積の比較
- 道路の方位、日当たりの良し悪し
- 周辺施設状況、住宅環境
- 周辺敷地との高低差や土地の形状
- 設備仕様グレードの差
- 道路の幅員や交通量
これらの要素を総合的に判断すると単純に価格が高く見えても割安なケースもあるでしょう。
割高に感じる物件ならば価格交渉をしてみることもひとつの方法です。
理想の立地は新築・中古にこだわらない
もし、理想的な立地の物件があり、延床面積も十分、予算内で検討できる場合、新築・中古にこだわらず積極的に検討するべきでしょう。
不動産はひとつとして同じ物件がなく、立地が何よりも優先されるといっても過言ではありません。
多少、設備や間取りが気に入らないとしても、検討したほうが良いものです。
中古住宅ならばリノベーションで間取りを変える選択肢もありますが、新築住宅はリノベーションしてはならないということはありません。
購入後ならばいつでも間取りを変えられることも頭に入れておきましょう。
まとめ
中古住宅、新築住宅にはそれぞれ価格や居住性についてのメリット・デメリットがあり、どちらが優れているということはありません。
それぞれの特性を理解し、将来的な修繕費の検討や価格が適切かどうか、立地は希望どおりなのかどうかを検討することで物件購入の可能性は大きく広がるでしょう。
しかしながら、新築と中古の判断は簡単なものではないため、専門家からのアドバイスが役に立ちます。
物件情報も多く用意していますので、ぜひ、お気軽にご相談ください。
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